昨日家族でチープな夕飯(ラーメン&餃子)を食べた後、気まぐれに近所のセカンドストリートに寄った。
レザー製のスニーカーを物色するためだ。
昔レザーだった定番のスニーカー・・・adidasのスーパースター、カントリーや、NIKEのコルテッツなど最近の物は皆合皮になってしまい、拘って専門店でデッド物や復刻物の新品を買うと何万もして、情緒もあったもんじゃないので、ワシはおされな青山や原宿の古着屋じゃなく、地元のダサいセコハンショップや伊勢丹の向かいのコメ兵で物色したりする。
期待して入ったが、これといったものはなく、インソールが欠品したスカルパの創りが本格的な登山靴の製法の90年代の初期型クライミングシューズ¥4900(これはなかなかめっけもん!)・・てのが有ったくらい。
履いてみたけど、底が本革に太い縫い糸がゴツゴツ露出しているため、只痛いだけ・・。これは、良質のインソールを購入して改めて財布を持って買いに行こうと思った。
戦意喪失気味でふらふらしていると、古着に、特に履くものに抵抗があるのか、最初面倒くさがってブースカ文句を言ってたカミさんと次女が、女子物コーナーでまんざらでもない様子で物色してるのが見えた。
ワシはマイケルジャクソンも大人買いしてたBASSの耳付きローファーの程度が良いもの@¥4900と新品に近いDr.Martinのネイビーとライトグレイのサドルシューズ@¥12,900を見つけたが、本来の目的じゃないので躊躇していると、
2人してチョコレートブラウンの使用感ゼロのリーガルのコインローファーを持ってコレ¥4900だってぇ~!! ニコニコしながらワシの所にやってきた。
そういえばまだ成長しているらしい高2次女の靴が小さくなり・・・
と言っても、入学式に合わせ25cmを買ったのに、1年半でつま先がつんつんになり
雨の日用のHARUTAと一緒に履けなくなったと言ってたっけ・・・。
ワシ用に昔買って全然履いてなかったパープルのハイカットのオールスターUS8を取られてしまったくらいなので、もはやワシの足と大きさが同じらしい。
カミさんいわくリーガルのレディスのコインローファーは25cm以上は¥18,000もするらしい。学校行事も有るし、革靴が無いとね・・・でも高いなぁ~・・
なんて先週あたりぼやいていたのをスルーしていのだ。
まぁ合皮のハルタでいいじゃん!なんて言えないライフスタイルの中で育ててきた手前、買う金無い・・なんて言えない所に、渡りに舟で、殆ど展示品レベルの流通流れ
品の上物がレディスの26cmなんてバカデカいサイズが故に、だれも手を付けずに残っていたのだ!
即決でレジに持っていくと、同じ値段の何やらさっきのBASSの耳付きローファーが気になり、おとーさんもこれ買っちゃう!と同じようなローファーをレジのテーブルに出していた。笑
それぞれ右端がニューカマーで左が今回それによってリストラ対象になるローファーだ。
限られたスペース故、右側の靴は、程度が良い次女の靴はそのままセコハンショップに買い取ってもらうことに・・・・
そしてワシの35年前に業界駆け出しのころ、アメ横の輸入靴の専門店で買ったコインローファー(別名ペニーローファー)・・・ソール2回、ヒール3回交換して酷使してきたカフェブラウンのBASSの耳付きは、もうアッパーもセッパも満身創痍状態で、最近はトンと出番が無かったが、駆け出しのころからワシのアパレル人生と共に長い時間を共有してきたローファーだったので捨てられずにいた大事なローファー。これできっぱりことお別れできそうな気がした。
早速儀式である。錆びついた硬貨(ワシは米国の10セント、次女のはユーロの10セント)ホントはペニーローファーだけに$の補助単位の1セント銅貨、つまりペニーを入れるのがIVY小僧の正しい姿だが、見つからないので古い靴からそのまま外して、挿入したさ・・・・
BASSという米ブランドはリーズナブルな価格で創りはしっかりとしたいい靴メーカーで昔からアメリカの学生御用達の靴屋さんだった。
MJもこの滑りの良い革ソールのブラックのBASSを年に大量に買って、ステップを踏みまくり、あのムーンウォークもこの靴から生まれたのよね・・・。
靴はイタリアだ! イギリスだ!とお洒落さんは言うけれど・・・、
プレーントウやウイングチップならといざ知らず、Quoddyという昔からデッキモカで有名なメーカーと並び、ペニーローファーはやっぱりアメリカ製が好きさ!
…という訳で、
誰しもまともな革靴を初めて買った日のことは、覚えていると思う・・・
1足目は、高1の時最初にかった日本製靴:リーガルブランドのレザーソールのクラシックコレクションの茶のコインローファー・・・
次は高3の秋に買った同じく日本製靴:Jermanブランドの黒のタッセルスリップオンローファー・・その靴達は未だに大事にとってあるけど・・・
カジュアルな革靴は除いて、
3足目に買った初めての外国製だった
ヒールも三層の皮製だった’80代のBASSの革靴・・・・
伊勢丹・西武・京王、小田急、松屋、そごう、三越、高島屋、大丸・・・
いろんな売り場を渡り歩き、今ではヒビだらけになってしまった革靴を・・・
58年の人生で初めて昨晩捨てた・・・。
何かとても感慨深い夜だった。
嗚呼・・サラリーマン人生もあと僅か・・・
こんなに革靴が有ってもしょうがないのは分かってはいるけど、
例えヨロヨロのジジイになっても・・・意地でも
ファスナーが付いてる革製の黒のウォーキングシューズなんて履かねぇ~ぞ!